2012年 12月 08日
ココの“黒”…
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作品のイマジネーションの中心となった素材をご紹介させて頂きます。
1937年頃のココ・シャネルのフォトを背景に撮った黒いガラスボタンは
パリで出逢ったシャネルのデッドストック…。
シャネルのボタンを生みだしている工房については以前の記事にも書きましたが、
かつては“グリポワ”でも、そして1965年以降はCCボタンを生みだしたことでも知られる
“デリュ”で現在も作られています。このボタンは年代は定かではありませんが、
CCボタンが生まれる以前のもの。フレンチジェットの流れを汲んだ佇まいの
艶やかに光る黒が、マットなブレードで縁取られているように見えるガラスの
繊細なディテールは、布地に溶け込ませることが計算し尽くされているかのようです。
“黒”を流行させたココ・シャネルの“拘り”の一端に触れられたような気持ちに…。
黒の流行と言えば、もう一人の存在を思い起こす方も多いのではないでしょうか?
フランスでココが“黒”を流行らせる“下地”になっていたとも思われる
“黒”の女王にちなんだ素材を、次の記事にて…。
by makibijou
| 2012-12-08 10:32
| マテリアルコレクション