2017年 08月 12日
サフィレットとサフィリーン…
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呼んでいるのを耳にして、フランスらしいエレガントな音の響きに
心ときめいたことを懐かしく思い出しています…。帰国後、調べると
鉱石の「サフィリーン」に色を例えていることだと解りました。
12年前の昨日、当時の知る限りのことを綴ったサフィレットについて…
を振り返りながら、今日はその名前のお話を…。
(サフィリーンという鉱石についてはこちら)
近年「サフィレットとサフィリーンは別のもの」として、
取り扱われ方が変わってきていることを耳にするようになりました。
チェコスロヴァキアで造られたものが「サフィレット」、
後年に西ドイツで造られたものが「サフィリーン」。写真でいうと
中央のクレイマー社のブレスレットが「サフィリーン」になります。
近頃は分けて表示するお店も増えてきているようですね。
名は変わっても私にとって愛おしさは何も変わりませんが…
「サフィレット」という名は他国の研究者によりつけられたもの、
「サフィリーン」は鉱石に例えた"色名"(スワロフスキーなどにも
エメラルドやガーネットなどの鉱石の名前が使われているのと同じですね)なので、
製造者がつけたガラスの名称でもブランドでもありません。
素材のパッケージやタグなどには、チェコスロヴァキア製にも
「サフィリーン」と記されていますので、あくまでも色名だと解ります。
それぞれに異なる特徴が見られるものの、産地別に名前を
分けることにはちょっぴり違和感があるのが正直なところです。
(ちなみにスフレはサフィレットに分けられます)
フランスの業者さんにこの話をしたところ、それならフランス語の
「サフィリーヌ」に統一すれば?…と。それもまた素敵…✨
とはいえ、「サフィレット」という言葉の耳心地の良さにも"愛着"が
ありますし、急に呼び名が変わったら皆さんも戸惑いますよね?(笑)
その美しさと謎めいた魅力から、様々な情報が飛び交うのも仕方ないこと。
世の中の流れをそっと見つめつつゆっくり考えていきますね。
情報をお寄せくださった方々に心より感謝いたします…。
※2019年『SAPHIRET à la mode』展
by makibijou
| 2017-08-12 14:41
| サフィレットコレクション